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所要時間18時間! ANA ウィーン経由フランクフルト行きに乗ってみた

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所要時間18時間! ANA ウィーン経由フランクフルト行きに乗ってみた

ウクライナ情勢の影響でANAが運航している、羽田発ウィーン経由フランクフルト行きという、途中降機なしの連続18時間という恐らく日本史上最長フライトに乗ったので紹介します。ブログテーマの”コスパ”と関係ないいですね(汗)

ロシアを飛ばずに欧州に行く方法

ウクライナ情勢により、ロシア上空を迂回するようになりました。日本は、欧米の航空会社と違い飛行禁止になっていません。ただ、航空機の不具合でロシア国内に緊急着陸した際、経済制裁下で部品を届けることが出来なかったり、航空機をパクられる可能性があるため、3月上旬からロシア上空を飛んでいません。

JAL/ANAともに欧州に向かう最短となるロシア シベリア上空を飛ぶルートを避けて飛行することになりました。JALはアラスカ・カナダ上空を飛ぶ北回りルートを、ANAは中国・カザフスタン・トルコ上空を経由する南回りルートで3月上旬から運航を開始しました。

 

JALが北回りを、ANAが南回りを採用した理由

公式な発表ではないですが、各種サイトの考察から下記理由で判断が分かれたみたいです。

  1. JALはヨーロッパの北側のロンドン(提携先がブリティッシュエアウェイズ)、ANAは南側のフランクフルト(提携先がルフトハンザ航空)を欧州の拠点としているから。
  2. ANAは南回りの航路上に就航地のウィーンがあり、給油立ち寄りや緊急時の着陸が可能だから。
  3. JALは北回りの航路上に就航地のヘルシンキがあり、給油立ち寄りや緊急時の着陸が可能だから。

ANAのウィーン経由フランクフルト行き

今回私が乗ったのは、ウィーン経由のフランクフルト行きでした。南回りで遠回りしているのに、更にウィーンで給油のため立ち寄るため、従来より約5時間長い、17時間45分のフライトになりました。ブログのネタになると興奮しつつ、もう2度と乗りたくない航路でした。

3月上旬は南回りでフランクフルトまで飛んでいたので、飛行機の性能上は飛べるようです。ただ、ウィーンに立ち寄ることで、羽田出発時点の燃料を減らして、その分貨物や人を多く載せられることからウィーンで給油するようです。とはいえ、ウィーン→フランクフルトが700kmなので、増やせる積載量は大したことがない気がします。

 

コンビニも空いていない羽田空港

実際に2022/3/31に搭乗した際の体験を記載します。

出発1週間前に、ウィーン経由になることと、そのために出発が4時間早まって、朝7:45発になると連絡を受けました。やむを得ず、空港内のホテルに前泊しました。

出発当日、5:30に飛行機のチェックインする際は、出発ロビーのセブンイレブンは閉まっていて、空いているのは大きな空港ビルの中で到着ロビーのローソンだけでした。他のレストラン街もすべて閉まっています。

手荷物検査と出国手続きを済ませると、制限エリア内で店舗が全く空いていません!空いているのが、みずほ銀行の外貨両替とANAラウンジだけでした。免税店が空くのが7:30からで、搭乗開始が7:15なのでお土産も買えません。この時間に出発する人は注意が必要です。

ウィーンで途中降機

飛行機は、ウィーンで給油のために立ち寄りました。乗客は機内で待機し、乗務員はパイロットもCAも全員交代になりました。3月中旬に搭乗した人のブログを見ると、全員降機したようですが、3/31発では乗客が乗ったまま給油と乗務員の交代を実施しました。

飛行機の一番前の扉にタラップ車ついて、CAがポジションごとに交代していきます。荷物の出し入れがないため、通常預け入れ荷物に入れるCAの荷物を客室に持ち込んでいるようで、通常機内に入れないような大きなスーツケースを転がしながら飛行機を降りていきました。

ウィーンは、欠航中ですがANAの就航地になっています。運航マップや、地上業務の支援を受けられる体制を持っていたから、ウィーンで給油する体制にしたのだと思います。今後この運用が長期化したら、もう少し手前のトルコイスタンブールで給油をするのではと思います。

ウィーンで印象的だったのは、最後の出発で男女の係員が最後まで手を振っていたところです。ANAの日本人地上係員と整備士だと思います。雨の中、並んで最後まで手を振って、シニカルに日本人らしいなと思うとともに、カッコいいなぁと思いました。

フランクフルトでのドイツへの入国

ドイツで入国手続きを実施しました。フランスやイタリアなど、シェンゲン協定の国に行く際は、ドイツで入国審査を受けて、あとは国内線のような扱いで協定内の国に行けます。

ドイツは、ワクチンを3回打っていれば、PCR検査や隔離もなく入国できる運用になっています。ワクチンの接種証明書を持参しましたが、入国審査で求められることはありませんでした。日本入国には、隔離施設や縦割の弊害で出来た3つのアプリのインストールが必要なようで、中国入国では3週間の厳格な強制隔離があるようなので、だいぶ国ごとに違うようです。

今後の展望

私は事前にANAを予約していて、業務上欧州到着日の変更が出来なかったため、ウィーン経由に乗りました。しかし、次回選択肢があるなら給油しない別の航空会社を選びます。きっとANAも旅客サービスが低下していることを分かっているので、長期化したら運用を変えるのではと思いました。もう嫌ですが、今回はネタ的には満足な最長フライトの体験となりました。

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